暫定的見解

見に行く前に「そういえば…」と思い立って、2chを覗いてみた。
なんだ。
原作ファンの思うところは結局いっしょかw
と十把一絡げにするのは良くないんだろうけど。



で、再び見てきた。
今回、「映画版なりの筋」に意識を集中したつもりなのだが。

壮大な恋愛とケンカの物語
繰り返しになるが、それはそれでいい、が、今回見直して意外なことに、そう考えると逆にラストのトァンの心理がトレース不能になった。ラストというか、バンカーの場面全体的に。
そのモチベーションでミァハを追ってたなら、切り出し方からして違う筈だと思う。し。
タタタンタンタタタタタンとひゅーひゅーひゅひゅーの代わりにパシャパシャッってなってたけど、波紋が落ち着いた後、トァンがフッみたいな感じて笑うんだよね。あそこが特に分からんかった。
最後に敢えて不協和音をもってきたってなら、ちょっと失敗してないか?と思う…のは、やっぱり原作に引きずられてるんだろうか。
逆に、そこまでのトコは上手く組み立ててあると思うんだけど。

現時点の結論としては、ちょっとモニョる。
まあまた円盤買って一人で部屋暗くして見るさ。

その他
なんか2chじゃ絵のクオリティが言われてたけど、そこは特に気にはならなかった…というか、ハイクオリティのアニメを見慣れている人間ではないので、語る資格はないわけだが。
視覚化してくれたおかげで、原作のイメージが広がって嬉しい、と単純に喜びたい。
他方の台詞やらモノローグ、原作の淡々とした毒に慣れた身には多少演出過多に思える箇所もあるけど、こればっかりはしょうがないよな。未読の人にも筋追ってもらわにゃならんわけだし。むしろよく工夫してあるとも思う。

ただ、なぁ…いや、話は戻ってしまうんだけど。
さすがに、キアンの扱いはちょっと可哀そうだよ。
トァンミァハの百合濃度高めるのに反比例してラストから復讐色消すわけだから、ストーリー改変上仕方がないとはいえよ。
痛々しすぎて目瞑っちゃったりしたもん。

そう。百合濃度。
2ch見て初めて伊藤先生ご自身が百合を公言してらしたことを知ったくらいで、これまで特に気にもしてなかった。
が、別にあってもいいし、不自然ではない。が。
バンカーシーンのミァハの衣装は、やりすぎではないでしょうか。。


いや、円盤、買うんだけれども。
また見るけれどもさ。

















しかし、やっぱり、"Ghost of a smile"は良くできてると思った。

僕の分まで笑わなくていい
だから僕の分まで泣かなくていい
時はやがて君を癒し
今を過去のものにしてくれるよ

って部分は、双曲線を排除しようとするハーモニクス的な思考だが、

今日はこんなに晴れてるから
君がもしよければ散歩でもしにいこう
君に会いたい
心から思う

って直後に続いて、そんでココは、明らかにそれ(ハーモニクス)に反発してるんだよな。
映画とも原作とも繋がりつつ、独立の作品としても楽しめる。
コレだけじゃなくて、Doorもリローデッドもちゃんとそうなってる。
いや虐殺映画はまだ公開されてないけどさ。

















で、虐殺器官だよ。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

来年完成を目指す、か。









遅えよ、というのは措いといて。いや、措かないんだけど。
ハーモニー中、虐殺が先に公開されてれば、もっと説得力があったんだろうな、って箇所・描写は散見された。
これも仕方ないというか、究極の「仕方ない」事情ではあるが。
そこはつくづく惜しい。