Stop pretending. Never pretend.

「わたしね、タックが酔いつぶれる時は、必ず、そこにいたいの。彼を独りにしておきたくない。彼が、わたし以外の誰かと一緒にいるのは嫌」
(中略)
「別に統計学的な根拠があるわけじゃないけれど、隠していることを、つい不用意に漏らすのって、酔いつぶれる寸前の時が多いような気がする。ましてやタックは、この通り年がら年じゅう呑んでいるわけだし。なるべくわたしは素面でいないと―」

「美郷さん、この前、ご自分が言ってたこと、憶えてますか。十三年前、おれたちはどうして警察に、嘘をついたのか……と」
美郷の顔から笑みが消えた。そっとナプキンで口を拭う眼つきが、けわしくなっている。
「……どうしてなの?」
「結局、それがすべての問題なわけで。永遠に黙っているわけにもいかないな、と」
「あなたに打ち明けるつもりがあるのなら、あたしはいつでも聞くわよ」
「だから、いっしょに夜遊びしませんか。酔っぱらって、気が緩んで、ついぽろりと口をすべらせる、そういう機会をつくって欲しいんです」

by 西澤保彦さん










気付くまで1年かかった俺のマヌケさは、何級と言うべきか。
作家って、こういう生き物らしい。
おい、それ、俺も混ぜてくれよ。
















しかしよ。















タカチよ。黒の貴婦人よ。
おめでとう。